普段、気軽に使う粘着テープ。でも実は奥が深いのです。ここでは、粘着テープの構造や、そもそもなぜ相手にくっつくのかなど基礎的な部分をご説明します。
本題の前に、まず粘着テープの構造です。
粘着テープは、主に基材と粘着剤で構成されています。また、そのテープをより使いやすくするため、下塗り層や背面処理層を設けているタイプもあります。
両面テープは、基材を中心に両側に粘着剤を塗布しており、その表面をセパレータで覆っています。使用される用途により、基材や粘着剤、その他の構成が決まります。
モノとモノがくっつくには、まずそれぞれを極限まで近づけることが重要です。
一見、平滑に見える被着体も、微細に見れば細かな凹凸があります。その凹凸にテープの粘着剤をしっかり近づけることが、くっつくことへの第一歩です。貼った後のテープ背面を手でなでる(感圧する)だけでも、粘着力は格段に上がる傾向があります。
ふっ素樹脂に水を垂らすと弾くように、モノとモノには相性があります。
材料どうしの相性で、お互いに弾き合ったり・よくくっついたりと様々です。また、粘着剤の種類によってもなじむ・なじまないという差が発生します。
テープを貼る相手(被着体)によくなじむ粘着剤=テープを選ぶことでくっつき具合は大きく向上します。
例えば、ガラス(表面に微細な凹凸)とガラスの間に水を垂らし重ねると、2枚のガラスははがれにくくなります。しかし、横にずらすと簡単に外れてしまいます。
いくら近づき・なじみが良くても、変形に耐える力が無いと簡単にはがれてしまいます。粘着剤には、貼りついた後にはがれようとする力に耐えることも必要なのです。
このように、実際に使用される被着体や環境、ご用途に求められるテープの機能に最適なテープを、多彩な基材と粘着剤の組合せの中から選択していきます。一度不具合を起こしてしまうと、返却・検査・修正又は再生産・再発送と、時間的にも費用的にもトータルコストは上がってしまいます。
用途・用法にあったテープを選び、事前に十分評価の上で使用したいものです。 テープおまかせナビでは、各種テープのサンプル対応も行っています。是非ともご用命ください。